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東欧の想像力 |
アカシアは花咲く |
デボラ・フォーゲル 著/加藤有子 訳 |
2018年12月28日 |
定価:2,000円+税 |
四六判・ハードカバー・220ページ |
ISBN:978-4-87984-371-5 |
在庫ございます |
内容紹介
第6回日本翻訳大賞受賞作。
・日本翻訳大賞公式ページは→こちらへ
戦間期ポーランドの作家ブルーノ・シュルツの第一短編集『肉桂色の店』成立に多大な影響を与えた存在として、知る人ぞ知る存在だったデボラ・フォーゲル。今世紀に入ってからその作品が再発見され、世界のモダニズム地図を書き換える存在として注目を集めている。
その短編集『アカシアは花咲く』と、イディッシュ語で発表された短編3作を併載。ブルーノ・シュルツによる書評も収めた。
・目次
アカシアは花咲く
アザレアの花屋
アカシアは花咲く
鉄道駅の建設
後期イディッシュ語作品
モンタージュの一章
断章
軍隊の行進(モンタージュの一章)
書評/公開往復書簡
イディッシュ語版『アカシアは花咲く』書評と公開往復書簡(B・アルクヴィット/デボラ・フォーゲル)
書評デボラ・フォーゲル『アカシアは花咲く』(ブルーノ・シュルツ)
解説 デボラ・フォーゲル─東欧モダニズム地図の書き換え(加藤有子)
著者・訳者紹介
デボラ・フォーゲル Debora Vogel, (1900/1902?-1942)
オーストリア領ガリツィア(現ウクライナ西部国境地帯)の町ブルシュティンで同化ユダヤ人の家庭に生まれる。家庭ではドイツ語とポーランド語を話したが、のちにイディッシュ語を学び、執筆言語に選択した。
独立ポーランド領に入った一帯の中心都市リヴィウで教職に就き、心理学と文学を教えるかたわら、当地のイディッシュ語作家や若手前衛画家たちと交流し、文学や美術に関するエッセイ、美術展評を発表。またブルーノ・シュルツと親交を結び、彼の第一短編集『肉桂色の店』成立に大きな影響を与える。
1930年代に二冊のイディッシュ語詩集を刊行、1935年にはまずイディッシュ語で、翌年にポーランド語で『アカシアは花咲く』を刊行した。その後は作品発表の場をニューヨークのイディッシュ語文芸誌に移し、モダニズム文学の最前線に参加する。
1941年に独ソ戦が勃発、リヴィウがナチス・ドイツに占領され、ユダヤ人ゲットーに強制移住させられる。1942年8月、ゲットー内で行われたユダヤ人一掃作戦により、母、夫、息子とともに射殺された。
加藤 有子(かとう・ありこ)
東京大学文学部美学芸術学専修課程卒業、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース博士課程単位取得退学。博士(学術)。
現在、名古屋外国語大学外国語学部准教授。専門はポーランド文学・文化、表象文化論。
著書に『ブルーノ・シュルツ─目から手へ』(水声社、第4回表象文化論学会賞)、『ブルーノ・シュルツの世界』(編著、成文社)、訳書に、ゾフィア・ナウコフスカ『メダリオン』(松籟社)などがある。
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