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表皮と核 |
ニコラ・アブラハム、マリア・トローク[著] |
大西雅一郎、山崎冬太[監訳] |
2014年3月31日発行 |
定価:4200円+税 |
四六判・ソフトカバー・539ページ |
ISBN:978-4-87984-326-5 C0011 |
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内容紹介
フロイトの精神分析理論の制約を解除し、「精神分析」を広く開いた本書は、デリダはじめ数多くの思想家の注目の的となってきた。
刊行いらい、心理学・精神分析という領域を越えて、フランスの知的風景のなかで測り知れない影響を及ぼしてきた名著、待望の邦訳刊行。
本書の主要目次
第T部 諸学の学としての精神分析
『タラッサ』序文
象徴 あるいは現象の彼岸
構造および発生に関して精神分析が含意する事柄についての現象学的省察
時間、リズム、および無意識─精神分析的美学のための省察
第U部 取り込み的関係にある〈触れる―触れられる〉こととしての「私は―私を」
取り込みの「罪」 閑談
女性における「ペニス羨望」の意味
…について
メラニー・クラインとは誰か?
第V部 精神分析の概念構成再構築に向けてのアナセミー的大文字
表皮と核
第W部 〈自我〉の直中のクリプト いくつかの新しいメタ心理学的な展望
喪の病と妙なる屍体のファンタスム
〈現実〉の局所構造
喪あるいはメランコリー─取り込むこと―体内化すること
プシコアナリシス・リトグラフィカ
失われた対象─自我 クリプト内的同一化についての註釈
自己―対―自己の病い 「心身医学」についての会話の覚書
第X部 大文字の子どもと双数的一体性
大文字の〈子ども〉あるいは発生の起源
「子性本能」の導入にあたって
言語活動の意味生成性の源:しがみつきというアナセミー的欲望に関する虚偽の中での交感
第Y部 無意識における亡霊の働きと無知の掟
双数的一体性と亡霊に関するセミナーのノート
亡霊についての略註
恐怖の物語 恐怖症の症状:抑圧されたものの回帰か亡霊の回帰か?
ハムレットの亡霊、あるいは「真実」の幕間に続く第六幕
著者・監訳者紹介
ニコラ・アブラハム Nicolas Abraham, (1919-75)
ハンガリー生まれ。ナチズムの迫害を逃れフランスに避難。
トロークとの共著である本書『表皮と核』は、すでに12を超える言語に翻訳されている。本書以外のトロークとの共著に『狼男の言語標本』(邦訳は法政大学出版局)がある。
マリア・トローク Maria Torok, (1925-98)
ハンガリー生まれ。共産主義の台頭を逃れフランスに避難。
ニコラ・アブラハムと共に臨床的発見を手がかりにフロイト理論の問い直しを行なう。ニコラス・ランドとの共著に、Questions Freud, Du devenir de la psychanalyse, Flammarion, 1998.がある。
大西 雅一郎
成蹊大学教員。専攻はフランス現代思想・文学。
訳書にJ=L・ナンシー『脱閉域 キリスト教の脱構築1』(現代企画室)、Ph,ラクー=ラバルト『近代人の模倣』(みすず書房)、ジャック・デリダ『友愛のポリティックス』(共訳、みすず書房)、同『絵葉書(T)』(共訳、水声社)など。
山崎 冬太
東北大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、東北学院大学教養学部准教授。専攻はフランス近代文学・思想。
著書に『危機を読む──モンテーニュからバルトまで』(共著、白水社) 、訳書にJ=D・ナシオ『ラカン理論 5つのレッスン』(共訳、三元社)がある。
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関連書
アブラハム+トローク『狼男の言語標本』(法政大学出版局)