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物語るちから
新しいアメリカの古典を読む
新・アメリカ文学の古典を読む会 編
2021年8月31日
定価:2,800円+税
A5判・ハードカバー・288ページ
ISBN:978-4-87984-410-1
在庫ございます

内容紹介

  20世紀初頭から現代までを10年単位で区切り、それぞれの10年間(ディケイド)を反映しているアメリカ文学作品を一冊選出。現代の視点からそれらの作品を読み直し、1900年から今日までのアメリカとアメリカ文学を展望する。
  論者それぞれが作品にじかに向き合い、文学を読む楽しみを追求しながら、文学を学ぶ意義を問い直す一冊。


【主要目次】
第一章  一九〇〇年代  セオドア・ドライサー『シスター・キャリー』(森岡隆)
第二章  一九一〇年代  ウィラ・キャザー『ぼくのアントニーア』(渡邊真由美)
第三章  一九二〇年代  シンクレア・ルイス『メイン・ストリート』(水口陽子)
第四章  一九三〇年代  ウィリアム・フォークナー『エルサレムよ、もし我汝を忘れなば』(中垣恒太郎)
第五章  一九四〇年代  ノーマン・メイラー『裸者と死者』(渡邊真由美)
第六章  一九五〇年代  バーナード・マラマッド『アシスタント』(森有礼)
第七章  一九六〇年代  ジェイムズ・ボールドウィン『アナザー・カントリー』(山口善成)
第八章  一九七〇年代  マキシーン・ホン・キングストン『ウーマン・ウォリアー』(山口善成)
第九章  一九八〇年代  ジョン・アーヴィング『サイダーハウス・ルールズ』(森岡隆)
第一〇章  一九九〇年代  トニー・クシュナー『エンジェルズ・イン・アメリカ』(水口陽子)
第一一章  二〇〇〇年代  ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(中垣恒太郎)
【特別寄稿】文学研究と「私」(亀井俊介)


著者・訳者紹介

亀井俊介(かめい  しゅんすけ)  ※特別寄稿
  1932年、岐阜県生まれ。55年東京大学文学部英文科卒業。大学院で比較文学比較文化を専攻。文学博士。東京大学名誉教授。
  著書『近代文学におけるホイットマンの運命』(研究社、1970、日本学士院賞受賞)、共著『亀井俊介と読む古典アメリカ小説12』(南雲堂、2001)、『語り明かすアメリカ古典文学12』 (南雲堂、2007)他多数。

中垣恒太郎(なかがき  こうたろう)
  1973年、広島県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。専修大学文学部教授。専門はアメリカ小説史・比較メディア文化研究。
  著書『マーク・トウェインと近代国家アメリカ』(音羽書房鶴見書店、2012)、共編著『アメリカン・ロードの物語学』(金星堂、2015)、共著『ヒッピー世代の先覚者たち─対抗文化とアメリカの伝統』(「ソロー・リバイバルと対抗文化の作法─アメリカ精神文化の想像力」、小鳥遊書房、2019)

水口陽子(みずぐち  ようこ)
  1976年、岐阜県生まれ。関西学院大学大学院文学研究科博士後期課程満期単位取得退学。大阪樟蔭女子大学学芸学部准教授。専門はイーディス・ウォートン、20世紀転換期アメリカ文学・文化。
  共著『異相の時空間─アメリカ文学とユートピア』(「『エイジ・オブ・イノセンス』に描かれるアメリカの理想」、英宝社、2011)、共著『アメリカン・ロード─光と陰のネットワーク』(「スロー・ドライブ・イン・アメリカ」、英宝社、2013)、共著『ヘミングウェイ大事典』(勉誠出版、2012)

森有礼(もり  ありのり)
  1968年、徳島県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。中京大学国際学部教授。専門はウィリアム・フォークナー、批評理論、現代表象文化。
  共著『ウィリアム・フォークナーと老いの表象』(「「老い」の逆説─『野性の棕櫚」に見る「老い」のメランコリー』、松籟社、2016)、共編著『路と異界の英語圏文学』(「『悪魔のいけにえ』を観るフォークナー─都市伝説、ロード・ナラティヴ、『サンクチュアリ』─」大阪教育図書、2018)、共監訳ジョエル・ウィリアムソン著『評伝ウィリアム・フォークナー』(水声社、2020)

森岡隆(もりおか  たかし)
  1961年、大阪府生まれ。同志社大学文学研究科(英文学)修士課程修了、関西学院大学大学院文学研究科博士後期課程満期単位取得退学。和歌山工業高等専門学校総合教育科准教授。専門はウィリアム・フォークナー、アメリカ白人音楽、英語教育。
  共著書『アメリカ帝国と他文化社会のあいだ─国際文化フォーラム21世紀』(「カントリー音楽の現在・過去・未来─ディクシー・チックス、ガース・ブルックス、そしてアパラチア」、開文社、2003)、共著書『語り明かすアメリカ古典文学12』(南雲堂、2007年)、『フォークナー事典』(松柏社、2007)

山口善成(やまぐち  よしなり)
  1974年、愛知県生まれ。筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科各国文学専攻単位取得退学。博士(文学)。金沢大学人間社会研究域歴史言語文化学系教授。専門は19世紀アメリカ散文。
  著書American History in Transition: From Religion to Science (Brill, 2020)、共著『知の版図─知識の枠組みと英米文学』(「旅する歴史家─フランシス・パークマンの歴史記述における空間性と土地の記憶」、悠書館、2007)、共著『〈法〉と〈生〉から見るアメリカ文学』(「笑う歴史家─ワシントン・アーヴィングによるアメリカ文学はじまりの空騒ぎ」、悠書館、2017)

渡邊真由美(わたなべ  まゆみ)
  1970年生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科英文学専攻博士課程満期単位取得退学。山形県立米沢女子短期大学准教授。専門はアメリカリアリズム文学。
  共著『アメリカ文化年表─文化・歴史・政治・経済』(南雲堂、2018)、論文「The Bulwarkを読む─信仰と文体をめぐって」(『東北アメリカ文学研究』第41号、2017年)、 “Theodore Dreiser’s Travel in Europe: His Overcoming Modernism and Snobbism in A Traveler at Forty”(『山形県立米沢女子短期大学 付属 生活文化研究所報告』第46号、2019)


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