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時間への王手〈チェック〉 |
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マルセル・ティリー 著、岩本和子 訳 |
2023年6月20日 |
定価:1,800円+税 |
四六判・ソフトカバー・248ページ |
ISBN:978-4-87984-439-2 |
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内容紹介
ベルギーの幻想世界が生み出したタイムトラベルSF。
鉄鋼卸売業者ギュスターヴ・ディウジュは、20年ぶりに再会した旧友からひとりの英国人を紹介される。《過去に働きかけ、起こった事実を変える》研究にいそしむ彼ハーヴィーの手になる装置によって、ディウジュは100年以上前の過去を――ナポレオンが「勝利」したワーテルローの戦場を目撃するが……
古典的幻想文学・SF論「妖精物語からSFへ」でロジェ・カイヨワが言及し、日本では名のみ知られていたタイムトラベルSFの名品、待望の邦訳なる。
著者紹介
マルセル・ティリー(Marcel Thiry, 1897-1977)
ベルギー・フランス語文学を代表する作家。
十代から詩作を始める。リエージュ大学法学部に学び、在学中に第一詩集を出版。弁護士として働きながら詩作を続け、詩集出版を重ねつつ小説も書き始める。
ベルギー言語文学アカデミー会員となった1945年、小説での代表作である本書『時間への王手(チェック)』をパリで出版。以後も精力的に執筆や講演活動を行い、「ベルギー最大の詩人」とも称される。
1968年には上院議員となり、政治と文学の仕事を両立させた生涯だった。
現在、ベルギーのフランス語作家の韻文・散文作品を対象とした文学賞として、その名を冠した「マルセル・ティリー」賞が設けられている。
岩本和子(いわもと・かずこ)
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。
専攻はフランス語圏文学・芸術文化論(ベルギーのフランス語文学、スタンダール研究)。博士(文学)。
著書に『周縁の文学─ベルギーのフランス語文学にみるナショナリズムの変遷』(松籟社)、『スタンダールと妹ポーリーヌ─作家への道』(青山社)、『ベルギーの「移民」社会と文化─新たな文化的多層性に向けて』(共編著、松籟社)などがある。
訳書に『マルペルチュイ─ジャン・レー/ジョン・フランダース怪奇幻想作品集』(共訳、国書刊行会)、『幻想の坩堝─ベルギー・フランス語幻想短編集』(共訳、松籟社、ティリー「劇中劇」を収載)など。
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